薄毛治療は年々進歩しており、AGA治療薬として内服薬を使用する方も増えています。しかし、稀ではありますが内服薬による副作用が見られる時もあるなど使用の際の注意点がいくつかあります。
そこで今回は、AGA治療薬による副作用や保険の適用はできるのかなど、多くの方が気になっていることについて解説していきます。
■内服薬で起こる副作用
薄毛治療で使われる内服薬で起こる副作用として代表的なものは、以下に挙げる通りです。
①頭皮がかゆくなる
内服薬の使用により、かぶれやかゆみが起きることがあります。かゆみは薬剤アレルギーの可能性があるため、症状が出た際は主治医への相談を推奨します。
②頭痛が起こる
AGA治療薬を服用することで、頭痛が起こるケースがあります。頭痛は様々な要因で起こるため、本当にAGA治療薬の副作用によるものなのか冷静に見極める必要があります。
③性欲が減退する
AGA治療薬には男性ホルモンを抑制することで薄毛を改善するものがあり、これによって性欲の減退やEDなどが起こる可能性があります。
④不安を感じやすくなる
副作用は身体的なものだけでなく、精神的なものとして不安を感じやすくなるケースがあります。
⑤呼吸困難に陥る
呼吸困難に陥る副作用は非常に稀ではありますが、もしこのような重篤な副作用が起きた場合は、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。
■AGA治療薬別の副作用
ここからは、よく使用されるAGA治療薬別に副作用を解説します。
①ミノキシジル
ミノキシジルは血行を促進することで発毛を促す効果のある薄毛治療薬ですが、頭皮のかゆみや腫れ、むくみや動悸、めまいや低血圧などを起こす可能性があります。また、全身の血行が良くなることから頭髪以外に手の甲や指、脛や胸などの毛も増えるケースがあります。
②プロペシア
プロペシアは男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンの作用を抑制するAGA治療薬で、高い薄毛治療効果が期待できる一方で、性欲減退やEDなどの副作用が出る可能性があります。
③ザガーロ
ザガーロは2015年に認可されたAGA治療薬で、プロペシアよりも汎用性が高いとされていますが、副作用が起こる可能性が比較的高いともいわれています。
④アボルブ
アボルブはザガーロと似たAGA治療薬で、脱毛酵素を抑制して薄毛を改善する効果が期待できます。もともと前立腺肥大症の治療薬として使用されていたため、男性ホルモンを抑制する作用が薄毛治療に効果があるとして使用されるようになりました。
アボルブも稀ではありますが、男性機能に関わる副作用が起こる可能性があります。
■副作用が起こる頻度はどれくらい?
副作用は必ず起こるわけではなく、むしろ起こる頻度は低いといえます。
ミノキシジルの場合は服用者の3%から8%で、プロペシアの場合は0.5%程度といわれています。ザガーロは精力減退やEDなどの副作用が服用者の17.1%で報告されているので、心配な方はプロペシアなど副作用が出にくい内服薬から試すと良いでしょう。
■AGA治療薬は保険適用されない
AGA治療薬を使う時の注意点として、副作用が起きても保険適用されないことが挙げられます。薄毛治療は美容診断の扱いとなるため保険適用外となり、全額自己負担となってしまいます。このため薄毛治療の費用は病院やクリニックによって異なるので、費用と一緒に分割払いが採用されているかなど、無理のない範囲で支払いできるかどうかも含めて比較検討するようにしてください。
■副作用が現れた時の対処法
もし副作用が現れた時は、以下の挙げる対処法が有効です。主治医に相談する以外の対処法は自己判断で行うのではなく、必ず主治医に相談してから行うようにしてください。
①主治医に相談する
副作用が現れたら、すぐに主治医に相談するのは一番確実です。
②内服薬の量を減らす
主治医の判断を仰ぐ必要がありますが、内服薬の量を減らして様子をみる方法があります。
③別のAGA治療薬を試す
1つのAGA治療薬が合わなくても、他のAGA治療薬であれば副作用が出ることもなく薄毛治療に専念できることも多々あります。