シャンプーやスタイリングの時にボリュームが減ったと感じることや、生え際の後退や分け目の幅が広がったように感じるなどといったことが目立つようなら、それはびまん性脱毛症かもしれません。
びまん性脱毛症は女性に多くみられる脱毛症で、20代や30代でもこの症状に悩む方が増えています。
「もしかしたら私もそうかもしれない」と思う方や、薄毛を予防したと考えている方のために、びまん性脱毛症の兆候や改善方法をお教えします。
■びまん性脱毛症の5つの兆候
男性によく見られる脱毛は生え際の後退や頭頂部の髪が薄くなるなど、部分的な薄毛が目立つ特徴がありますが、女性に多くみられるびまん性脱毛症は全体的に毛髪のボリュームが減るという特徴があります。
びまん性脱毛症になる兆候は、主に次の5つが挙げられます。
①毛髪が細くなる
毛髪が全体的に細くなり、ボリュームダウンが目立つようになります。
②頭皮が赤くなる
頭皮が赤いのは炎症を起こしている可能性があり、薄毛の原因になります。
③頭皮が硬い
頭皮の血行が悪いと弾力がなくなって硬くなり、毛髪のハリやコシがなくなって抜け毛につながる可能性があります。
④頭皮がベタつく
皮脂の過剰分泌や汚れなどによって頭皮がべたつくと、毛穴がつまって抜け毛につながる可能性があります。
⑤フケが気になる
フケは頭皮環境が悪化しているサインであるため、改善しないと毛穴の詰まりにより薄毛が進行する恐れがあります。
■女性が薄毛になる原因
女性が薄毛になる主な原因は、ストレスであるといわれています。ストレスを感じると体が緊張して血管が収縮するのですが、その状態が続くと血行が悪くなり、頭皮に十分な栄養が行き渡らないことで毛髪の成長サイクルが乱れてしまいます。
また、毛髪が健康に育つ作用を持つ女性ホルモンが減少することも、女性の薄毛の原因になります。女性ホルモンが減少するのはストレスを感じる環境にいることや、偏った食事や過剰なダイエットなどといった食生活の乱れが主な要因だとされています。
さらに甘い物やファストフードといった、糖質や脂質が多い食べ物を好む女性は皮脂の過剰分泌が起こりやすいため、薄毛のリスクが特に高いと考えられます。
■びまん性脱毛症を改善する習慣
びまん性脱毛症を改善するためには、なるべく初期の段階で早めに対策をとることが重要です。それは、症状が進む前であれば毛髪が復活しやすいからです。
薄毛の改善や予防に効果的なのは、普段から炭水化物やタンパク質、ビタミンやミネラルなどの栄養バランスが整った食事をとることです。
毛髪におすすめの食品には、毛髪の栄養素となるビタミンB6やタンパク質などを多く含んでいる大豆や乳製品や肉、アミノ酸を多く含む魚類やバナナ、ビタミン類を多く含む緑黄色野菜、ミネラルを含むナッツ類やチーズなどが挙げられます。
また、最低でも週に1度はジョギングやウォーキングなどの運動を行って血行を促進することと、入浴時はできるだけシャワーではなく浴槽でじっくり体を温めるようにしましょう。
■女性の薄毛を改善するヘアケア
女性の薄毛は生活習慣を見直すとともに、日常的なヘアケアを取り入れることで改善することが期待できます。
育毛シャンプーやアミノ酸シャンプーを使うことに加えて、髪を洗う前にブラッシングをして頭皮や髪の汚れを落とすことや、指の腹を使って頭皮をマッサージするように洗うことを心掛けましょう。
タオルドライの時はこすらないようにすることや、ドライヤーで熱を当て過ぎて頭皮や毛髪を傷めないように、いくらか離してドライヤーの頭を振りながら乾かすことや、温度を少し下げることも大切です。
■びまん性脱毛症に効く育毛剤
びまん性脱毛症を改善するためには、女性用の育毛剤を使用することも有効です。
女性用育毛剤はいくつもの種類がありますが、センブリエキスやグリチルリチン酸2Kなどといった育毛成分や、ヒオウギエキスや保湿成分が配合されているものが良いと考えられます。
育毛剤は男性用と女性用とでは成分が異なるうえに、男性用育毛剤を使用すると頭皮環境が悪化して薄毛が進行する可能性があるので、必ず女性用育毛剤を選ぶようにしましょう。