AGAになってからの治療法

男性の薄毛の原因として最も多いと考えられるのがAGA(男性型脱毛症)です。男性の悩みのもとであるAGAとはいったいどんなものか、どうして薄毛になってしまうのか。ここではAGAが起こるシステムや治療法などについて説明します。

AGAはなぜ発症するのか?

AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンが原因で発症します。男性ホルモンの中で最も多く作られているテストステロンが、頭皮の中に存在している酵素「5αリダクターゼ」と合体すると、ジヒドロテストステロンという非常に強力なホルモンに変化します。このジヒドロテストステロンが毛根にある毛乳頭という部分に働きかけ、抜けなくていい髪の毛まで抜けるようにしてしまう。これがAGAの原因となっています。ちなみに、ジヒドロテストステロンが作られやすいかどうかは遺伝によって決まっていると考えられています。

ジヒドロテストステロンがヘアサイクルを狂わせる

AGAについてもう少し詳しく説明します。

頭皮で作られたジヒドロテストステロンは、毛乳頭にある受容体に結びつきます。毛根の一番底のほうにある毛乳頭には血管が通っており、そこに髪の毛を作る材料などが運ばれてきます。毛乳頭の上には毛母細胞があり、毛乳頭から受け取った栄養で髪の毛を作っています。髪の毛が伸びる期間は4年から6年ほどですが、この期間を成長期といいます。成長期が終わると、毛母細胞が髪を作るのをやめていく退行期に入り、そして完全に髪の成長が止まる休止期に入ります。休止期が終わると、毛根はまた髪を作り出します。これをヘアサイクル(発毛周期)といいます。毛乳頭は、ヘアサイクルをコントロールする役割も持っています。

ジヒドロテストステロンが毛乳頭に結びつくと、強制的に髪の毛が抜けるよう毛乳頭に命令する物質を作り出させます。これを脱毛因子と呼びます。ジヒドロテストステロンは、本来成長期のはずの髪の毛を無理やり退行期にしてしまいます。そうして、髪が育たないままどんどん抜けていってしまうので、どんどんはげていくのです。

ジヒドロテストステロンは髪を弱くやわらかくする

頭皮でジヒドロテストステロンが発生してAGAが発症すると、ヘアサイクルが乱れます。ヘアサイクルの乱れが続くと、髪の毛を作っている毛母細胞の機能もどんどん低下していきます。毛母細胞の機能が低下しても、一応髪の毛を作るという機能自体は生きていますが、きちんとしたサイクルによって髪の毛を作れなくなるので、AGAの状態で作られる髪の毛は、健康な髪の毛とは違い、細くやわらかい弱々しいものになってしまいます。このようにして軟毛化が起こると、髪は十分な長さまで伸びず、細いままなので、生えている部分もスカスカで髪の密度が足りないように見えてしまいます。

AGA治療の主役はプロペシア

AGAの原因は、5αリダクターゼがテストステロンをジヒドロテストステロンにしてしまうことです。だったら、5αリダクターゼがジヒドロテストステロンを作れないようにしてしまおうというのがAGA治療の基本的な発想です。

現在、AGA治療ではプロペシアという内服薬が投与されています。プロペシアの主成分はフィナステリドという薬用成分です。フィナステリドは、もともとは同じくジヒドロテストステロンが原因で起こる前立腺肥大症の治療薬として開発されたものでした。前立腺肥大症の治療過程で、同時にAGAも発症していた人の髪も増えていったため、脱毛症治療の薬品としても使われるようになったという経緯があります。プロペシアは、現在医師の処方なしでは購入できません。まず専門のAGAクリニックなどを受診し、医師の診断を経てから処方してもらうのがいいでしょう。

発毛促進にはミノキシジル

プロペシアは、AGAの原因であるジヒドロテストステロンが作られなくなるようにする薬です。ジヒドロテストステロンが作られなくなるだけで髪の毛が生えてくるケースもありますが、毛根の機能自体が弱っていると、プロペシアでAGAの症状が緩和できても髪は生えてこないことがあります。そんなときに使われる発毛剤がミノキシジルです。ミノキシジルはもともと高血圧治療のための血管拡張剤でしたが、高血圧の人に投与していたところ、髪の毛も生えるようになってきたので発毛剤として利用されるようになったという経緯はプロペシアと似ています。ただ、ミノキシジルはプロペシアとは違い外用薬です。プロペシアが医師の処方なしでは入手できないのに対して、ミノキシジルが配合された発毛剤は、薬局、ドラッグストアなどで購入できます。

ミノキシジルが配合されている代表的な発毛剤は、大正製薬のリアップシリーズです。特にミノキシジルの濃度が濃いリアップX5プラスは発毛効果が高いと定評があります。ミノキシジル配合の発毛剤は大正製薬が特許をとっていたため、大正製薬のみが販売していましたが、近年その特許の有効期間が切れたため、他社からもスカルプDメディカルミノキ5、リグロEX5などのミノキシジル配合発毛剤が販売されるようになっています。

   
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