フィンペシアは1日何錠飲むべき?
フィンペシアは、日本国内で唯一医療機関から処方されるプロペシアと成分や含有量をほぼ同じくする薬剤です。
そのため、飲み方としてもプロペシアとほぼ同じと考えてよいのですが、フィンペシアは日本国内では市販されておらず、医療機関からの処方を受けることができないため、どれくらいの量をどのタイミングで飲めばよいのかを教えてくれる人はいません。
全ては自己判断となりますが、もちろん薬剤のパッケージや取扱い説明書には明記されていますが、インド製だけあって全て英語表記。
実際はどれくらいが正しい用量なのでしょうか。
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フィンペシアの錠剤は2種類ある
現在販売されているフィンペシアの錠剤には2種類あります。それは成分配合などの詳細な相違ではなく単純に1錠の含有量のみであり、その大きさの差で量を調節して飲めるようになっています。
現在販売されているのは0.2mgと1mgの2種類。薄毛の状態や進行具合などによって使い分けるものです。
日本では医師の処方によって購入できる薬ではないため、完全なる自己判断となります。
もし飲み方を誤ると
自分自身ではどの錠剤をどれだけ飲むのが適しているかの判断がつけにくいため、自己判断で飲み続けてはいるものの、実際に必要な量に達していないかもしれませんし、逆に必要な量を大きく上回ってしまうかもしれません。
では、実際にしかるべき量より少なかったり多かったりする場合に問題が出るかと言うと、明確な症状の発現は目立って報告されていないというのが現状です。
正しい飲み方とは
もちろん、今のところ飲み方を誤ったからといって明確に何か問題が起きるという確証はないにしても、フィンペシアにもきちんとした用法・用量が定められています。
その範囲内をきちんと守っている方が効率的に、しかも安全に効果を期待できるといってよいでしょう。
正しい用法・用量
フィンペシアの先発品であるプロペシアの取扱説明書に記載されている飲み方は、以下のとおりです。プロペシアには有効成分のフィナステリドが1錠に0.2mg含まれたものと、1.0mg含まれたもの2種類がありますが、用法・用量は共通の記載になっています。
【用法・用量】
男性成人には、通常、フィナステリドとして0.2mgを 1 日 1 回経口投与する。なお、必要に応じて適宜増量できるが、 1 日 1 mgを上限とする。
- 1日1回
基本的には1日1回の服用でOK。特に分割する必要はありません。逆にこれ以上飲んだからといって効果が上がるわけではありません。
- 1回の用量は0.2~1mgを1錠
販売されているプロペシアの錠剤タイプが0.2mgと1mgですから、用量としては順当ですしわかりやすくもあります。
- 上限は1日1mgまで
服用には上限が決められており、通常は1日の服用量は1mgまでです。つまり、0.2mg錠なら1日5錠まで、1mg錠なら1日1錠が限度ということになります。
用量を誤ると本当に問題はないのか
実際のところ、副作用に関してはその関連性が明確にされていない部分も多くあります。成分から考えた理論としてはほぼ副作用は起きないと考えられていました。
しかし稀に重篤な肝機能障害が起きたり、性欲減退や精子減少、睾丸の痛みなどといった男性の性機能にかかわる症状が報告されたりなどの事象が起き、現在は副作用において見直しがなされています。
そのため、用量が少ないと単純に効果が現われるのが遅く、多いとこれら副作用を引き起こす可能性が高くなると考えてよいものとされます。
特に、薬物やサプリメントの場合は肝臓で代謝が行われますが、肝機能に問題があると薬物成分が代謝されずに蓄積していき、さらに肝機能障害を悪化させるなどの問題は考えられるとされ、注意が呼びかけられています。
よく語られる耐性の問題
一部の噂の域を出ませんが、フィンペシアなどのフィナステリド製剤に関しては、服用をコンスタントに続けていると耐性がついてしまい、薬の効果が発揮されなくなるという説があります。
実際のところ正確なデータは出ていませんが、中には3か月前後で一旦髪が抜ける量の増加が見られたと訴える方もおられるようです。
これに関しては耐性との関係性の有無すら明らかになっていませんが、一説では健全なヘアサイクルの休止期が訪れた髪が一度に抜けたためであるとするものもあります。
たくさん飲んだからといって効かない
これは実は一番重視すべき点なのかもしれません。
副作用の増進の危険性や耐性の問題など、実際には明確にされていないリスクがさまざま語られていますが、1つ言えるのは、用量を超えて過剰に服用した場合、つまり1日に1mg以上摂取したからといって効果が向上するわけではないということです。
たくさん飲めば飲むほど育毛に効果があったという話こそ聞きませんし、育毛や発毛のサイクルが早くなったという事例もありません。用量超えの服用をするだけ損です。
つまり、貴重な錠剤をどぶに捨てる行為であるととらえることもできるため、上限は守って賢く期間いっぱいまで服用を続けるのがよいでしょう。
用法・用量を逸脱しても得はしない
これまでの話でわかるとおり、用法・用量以上の飲み方をしたからといって効果が上がるわけではありませんし、飲み過ぎたときにリスクが全くないとも言いきれません。
つまり、取扱い説明書に書かれている以外の飲み方で自分で調整したとしても特に意味はないですし、得もしないということです。
また、フィンペシアなどのフィナステリド製剤は続けて服用することで数ヵ月以降にやっと効果が見え始めるゆっくりとしたサイクルで進んでいきますから、あわててたくさん飲むよりは継続していった方がよほど賢い飲み方であるといえるでしょう。
フィンペシアは2種類ある
フィンペシアは、白い箱に赤い文字が入ったパッケージのものと白い箱に緑の文字が入ったパッケージのもの、2種類が流通しています。
以前、白い箱に赤い文字が入ったパッケージのものの錠剤には、「キノリンイエロー」と呼ばれる添加物が含まれていました。しかしながら、一部で「キノリンイエロー」の安全性に懐疑的な意見が出たのをきっかけに、「キノリンイエローフリー(キノリンイエローを含まない)タイプ」として、白い箱に緑の文字が入ったものが発売されたという経緯があります。
現在では、白箱・赤文字のパッケージのものもキノリンイエローを含まない形で製造されており、有効成分、添加物含めて両者で違いはなくなっています。
以下のように、流通先が異なるだけになっているようです。
・赤文字のもの:インド国内向け
・緑文字のもの:海外輸出向け